分散投資はリスクを抑えて安全で負けにくい運用方法
有名な投資の格言として「卵は一つのカゴに盛るな(Don’t put all your eggs in one basket)」があります。これは分散投資の大切さを説く格言です。
卵を一つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした場合には、全部の卵が割れてしまうかもしれないが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのうちの一つのカゴを落としカゴの卵が割れて駄目になったとしても、他のカゴの卵は影響を受けずにすむということ。
特定の金融商品だけに投資をするのではなく、複数の金融商品に投資することでリスク分散させた方がよいという教えです。
安全な投資運用のための2つの「分散」
安全な投資運用を行うためにも、リスクを抑える方法を知る必要があります。ここでは2つの「分散」を紹介していきます。
分散投資
リスクを減らすためには「分散」することが重要です。投資の世界では株式と債券、2つの資産を併せて持つことで大きな分散効果が得られるといわれています。
これは「債券価格が上昇すると株価は下落する」といわれ、逆に「債券価格が下落すると株価は上昇する」といわれているからです。
株式は景気がよいと価格が上がりやすく、債権の価値は下がりやすい一方、景気が悪くなると株価が下がり、逆に債権の価格は上がりやすいという風に、値上げが異なります。
このように値動きが異なる2つの資産を組み合わせて持つことで、安定的な値動きが期待できます。
時間分散
投資先を分ける「分散投資」以外の有効な手段として「時間分散」が挙げられ、二つの意味で使用されます。
ひとつは投資タイミングの分散で、株や債券は時間とともに価格が変動するので、ある程度長い時間軸のうえで買い続けるという考え方です。
これにより複数回に分けての投資・売却で、買値や売値が平均化されることによって高値づかみや安値売りを避けられます。
もうひとつが長期間投資することによって、年間での価格変動のブレが小さくなる効果を期待するもので、長期投資によるリスク低減効果のことを時間分散効果と呼ぶことがあります。
ドルコスト平均法
毎月同じ金額を投資続ける「ドルコスト平均法」という投資法もあります。
値動きのある金融商品を購入する場合に、毎月(定期的に)一定の金額ずつ購入することにより、毎月(定期的に)一定の数量ずつ購入する場合よりも有利な取得価額に分散をすることができますす。
これは、価格が上がれば少ししか買わず、逆に価格が下がったときに多くの口数を買うというものです。低い価格の時に口数を多く買えれば、投資を始めた時より価格が上がらなくとも買い増しすれば購入価格を平均することができるため、売却できる可能性が高くなります。
最終的な価格がさらに低くなった場合は、損失になる可能性もありますが、投資した資産が右肩上がりで成長し続ける場合は、最初に大きく投資をした方が大きい利益を得られます。
長期投資でリスクを抑制し、安定した収益を得たい場合に使われる手法でハイリターンを目指す投資には向きません。